ブログ10 知っておきたいお正月 「お正月飾り」
ブログ10 知っておきたいお正月 「お正月飾り」
みなさま、どのように新年をお迎えになりましたか。
お正月気分も一段落、そろそろ平常運転に戻られたのではないでしょうか。
新年最初のこのコーナーは、私、村上が担当させていただきます。
先日、友人数名と食事をしていたとき「ハロウィーンやクリスマスは気合いを入れて家の飾り付けをするけれど、お正月は実家へ帰省して留守だから、正月飾りはしない」という人が何人かいたのに少し驚きました。近頃はおせち料理を注文したり、年賀状もメールで済ますなど、お正月の習わしが簡略化されつつあります。それは便利な反面、少し寂しい気がいたしますね。
そこで、改めて、お正月飾りの意味をご紹介したいと思います。
お正月は、歳神(としがみ)様が1年の初めに、その年の豊作と家族の幸福をもたらすために、それぞれの家へ降りてきてくれると言い伝えられています。
正月飾りは全国共通ではなく、地域ごとに特色がありますが、代表的なものは「門松」「しめ縄・しめ飾り」と「鏡餅」でしょうか。
門松は、歳神様が降りてくる目印という意味があり、玄関の両側に飾ります。
しめ縄・しめ飾りは、いつでも歳神様を迎えられる清浄な場所であることを表すとともに、災いが外から入ってくる事を防ぐといわれており、玄関正面の軒下か、玄関ドアに飾ります。
鏡餅は歳神様へのお供え物で、健康で長生きできるようにと願ってささげられ、歳神様の魂が宿るといわれています。本来は和室の床の間に飾るものですが、ない場合はリビングの飾り棚の上などを利用するとよいでしょう。
お飾りは、12月26日から28日、または30日に飾るとされています。29日は「苦」に通じる、31日は一夜飾りとなり歳神様に失礼と言われて気になさる方もいますが、29日は「福」に通じるとポジティブに考える方がよろしいでしょう。また、門松などは元々1月31日に飾っていたものでした。
年が明けたら、門松としめ縄・しめ飾りは、1月7日(元来は1月15日)に一緒にはずす地方がほとんどです。本来は神社に返納したり、「どんど焼き」などという行事で燃やしてしまうものでした。しかし、都会ではどちらも難しいという場合もあるでしょう。
自宅で処分する場合はていねいに包み、他のごみとは別にして出しましょう。歳神さまに捧げるものですから、大事にしまっておいて来年も使用する…というわけにはいきませんので、その点はご注意ください。
昨年の年末は、お仕事の追い込みや忘年会などで慌ただしく、新年の準備は後回し…という方もいらっしゃったかもしれません。でも、次にくるのは「平成最初のお正月」。
少し気持ちに余裕を持って、あらためて歳神様をお迎えしてみませんか?
協会認定マナー講師 村上智美
思いやりの心を大切にするマナーを勉強することで、自分の気持ちを上手く伝えつつ、周りの人々と良いコミュニケーションを図ったり、自分自身も成長していきたいという思いから、講師養成講座を受講致しました。